アロジンのタッチアップ|アルミ表面処理
アロジン処理はアルミニウムの耐食性を向上させる後処理加工の1つです。表面にクロメート皮膜を形成します。膜厚が1μm以下と非常に薄く、接合下地にも適しています。また、不動態皮膜を形成しない処理であるため、導電性を持った状態で仕上がります。
アロジン処理はアルマイト処理に比べると耐食性や耐摩耗性は劣ります。その代わり導電性を持つ皮膜を形成できることが特徴です。そのため、電気・電子部品などに使用されています。
アロジンのタッチアップ処理方法
アルマイト処理は耐食性・耐摩耗性に優れ、絶縁の皮膜を形成します。この絶縁の皮膜は電気を通す必要のある部品や箇所には適していません。しかし、全体をアロジン処理することで部品の耐食性に不安が残る場合もあります。
そこで、導電性が必要かつ耐食性・耐摩耗性を向上させたい場合、アルマイトとアロジンを1部品内で塗り分ける方法を採ることができます。
まず、アロジン処理が必要な箇所(通電が必要な箇所)をマスキングします。そこにアルマイト処理をした後にマスキングを剥がし、刷毛塗法によるタッチアップ及び部分処理を行います。例えば下記の図面のように穴の周りのみへの処理ができます。
図面上での指示は下記の画像のように表記することで、アロジンのタッチアップ処理を行うことができます。穴の周りをアロジン処理で、残りの部分を白アルマイト(MIL-A-8625 Class1 Type2)で指示しています。
Point
アロジン処理は刷毛塗法によるタッチアップ及び部分処理が可能です。アロジン処理部にマスキングをして、アルマイト処理をすることでアロジンとアルマイトを併用し、部分的に導電性を持たせながら耐食性を高めることができます。
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