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難削材とは?金属加工における難削材の特徴

難削材とは?金属加工における難削材の特徴

難削材とは、切削加工が難しい特徴を持つ素材です。非常に硬い性質を持ち、切削工具の寿命を著しく短くするものや、加工中の事故が起きやすいものなど、金属加工の中でも難易度が高く、取り扱いには注意が必要です。

ステンレス鋼やチタン合金、インコネルなどがこれに分類されます。難削材はいずれも性能に優れた金属素材です。その反面、加工の難易度は高く、加工にかかる費用が高くなりやすい側面もあります。

難削材の条件

難削材は主に下記の4つの特徴のいずれかに当てはまる素材です。

硬度が高い

硬度が高く、難削性を引き起こす特徴を持つ素材は難削材に分類されます。ステンレス鋼やチタン合金などが該当します。また、ステンレス鋼は加工中に極端に硬度が上昇する加工硬化が起こることがあります。これにより、さらに加工が難しくなります。

例外として、純アルミニウムのA1000番台は軟らかいため難削材に分類されます。

熱伝導率が低い

熱伝導率が低い素材は、切削加工時の熱が工具の刃先に集中します。工具が過度に高温になるため、摩耗が大きくなり寿命の低下を引き起こします。また、切り粉が高温になった工具に溶着し、加工精度を低下させることもあります。

加工データが無い、または少ない

切削データが少ない新素材や、流通の少ない金属も難削材に分類されます。インコネルやハステロイがこれに該当します。また、加工会社のその素材の加工実績数も影響していることがあります。依頼先への実績の有無は要確認です。

加工時に事故が起こる可能性が高い

加工中に火災を引き起こす危険性のある金属素材があります。マグネシウム合金がその例で、切り粉に着火すると激しく燃えます。取り扱いには相応の知識と厳重な管理体制が必要です。

主な難削材の種類

ステンレス鋼

ステンレス鋼は耐食性・耐熱性・強度に優れた金属です。添加されたクロムにより不動態皮膜が形成され、表面を保護しています。熱伝導率が低く、切り粉が加工中に工具に溶着しやすいことから、難削材に分類されています。

チタン合金

チタン合金は軽く、強度・耐食性に優れた金属です。人体に無害な性質を持つため、キャンプ用品や医療機器にも使用されています。しかし、ステンレス鋼同様、熱伝導率が低く、工具への溶着が起こりやすいことから加工難易度が高い素材です。

また、チタン合金の切り粉は可燃性が高いため、取り扱いには注意が必要です。万が一燃えた際には水での消火は厳禁です。高温のチタンは水分子の酸素と反応するため、水素爆発を起こす可能性があります。乾いた砂か金属火災用の粉末消火剤が必要です。

インコネル

インコネルは耐熱性が極めて高い金属です。約700℃まで高い強度を保ちます。また、約1000℃までの環境で高い耐食性を発揮します。こちらも熱伝導率が低く、工具の摩耗が激しい特徴があります。さらに加工硬化が起こる素材でもあります。

マグネシウム合金

実用金属の中でトップクラスの軽量さを誇る金属です。比強度・振動吸収性・寸法安定性に優れています。切削加工性が優れていることが他の難削材と異なる点です。しかし、着火すると激しく燃焼し、取り扱いに注意が必要な点から、難削材に分類されます。

Point

難削材は、切削加工が難しい特徴を持つ素材の総称です。加工難易度が高いため、加工費が他の素材よりも高くなる傾向があります。難削材の加工実績に優れた加工会社に依頼することで、コストダウンと品質を両立することができます。

金属の難削材加工はStellaMechanicsへ

当社は樹脂・金属の部品加工を行うパーツメーカーです。難削材・難形状の加工を1個単位で承ります。設計段階からのご相談もお任せください。

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