PPS
名称
PPS(ポリフェニレンサルファイド)
特徴
PPSは熱可塑性樹脂のうち、スーパーエンジニアリングプラスチックと呼ばれる高性能樹脂の1つです。連続使用温度が約220℃と非常に高い耐熱性があり、融点が280℃、自己消火性が高いことから、高温環境で使用される部品に適しています。
PPSはベンゼンと硫黄の化学構造で構成された結晶性の樹脂です。ガラス繊維などを充填させて耐衝撃性や耐摩耗性を強化したグレードもあります。
耐熱性に加え、耐薬品性や寸法安定性にも優れることから、さまざまな分野で利用されています。
長所
耐熱性が高い
PPSの連続使用温度は約220℃、耐寒温度はマイナス20℃です。低温・高温環境で使用する部品に使用することができます。
耐薬品性が高い
アルカリ性や弱酸性の薬品に耐性があり、200℃以下の環境では有機溶剤と接触しても溶けません。
油による劣化にも強い特徴があります。
寸法安定性が高い
PPSは線膨張係数が小さく温度による収縮や膨張が起こりにくい素材です。吸水性も極めて低く、23℃浸漬24時間での吸水率は0.02%です。
絶縁性に優れている
PPSは電気を通しにくい絶縁性に優れた素材です。誘電率・誘電正接が低く、周波数の変化による影響を受けにくい特徴があります。
注意点
PPSは耐衝撃性が低く、瞬間的な強い衝撃に対して欠けや割れが発生しやすい特徴があります。そのため、落下などによる強い衝撃が考えられる部品には適していません。また、摩耗への耐性も低い素材です。
PPSには耐衝撃性と耐摩耗性の低さを補うグレードがあるため、必要に応じてそれらを選択することができます。
種類
40%ガラス繊維強化グレード
ガラス繊維による強化で、剛性とクリープ強度が高くなっています。高温環境で長期間大きな静的荷重がかかる用途に適しています。
摺動グレード
PTFE、炭素繊維、グラファイトを配合し、摺動性を高めたPPSです。高温の摩擦熱が発生する環境での使用に適しています。
PPSの加工
当社は切削加工によるプラスチック・金属の高精度部品加工を得意とするパーツメーカーです。
年間130品目2700個のPPS部品を加工しています。支給材料の加工、当社で材料を調達してからの加工のどちらにも対応可能です。
最小ロットは1図面・1個です。特注部品の加工、試作に対応いたします。量産体制も整えておりますのでご相談ください。
ご依頼は構想のみの段階からも承ります。打ち合わせの上、加工に必要な3Dデータ、検査のための図面を作成させて頂きます。
ご相談・お見積りは無料です。お気軽にご連絡ください。